:杉谷代水譯『アラビヤンナイト』上巻見つける

 25年ぐらい前出張先の松江の古本屋で、上下二冊揃い函入りの美麗な『アラビヤンナイト』を2万円で見て以来、何とか手に入らないものかと探しておりました。昨年下巻がオークションに出ているのを見つけ1000円で購入したら、不思議なこともあるもので、引き続いて今度は上巻だけ天神橋のT書店のガラスケースにおさまっているのを発見しました。
杉谷代水譯『アラビヤンナイト』上巻(冨山房大正7年10月、4800円)

写真のようにあまり良い状態と言えない割には少々高いですが、上下そろったので良しとしましょう。


 というわけで、正月の初古本は天神橋で幕開けとなりましたが、天神橋プチ古書即売会で買ったのは
山村嘉己『詩人と女性―フランス象徴主義の裏側』(関西大学出版部、平成10年11月、300円)

ロオトレアモン青柳瑞穂訳『マルドロオルの歌』(講談社文芸文庫、94年10月、400円)
の2冊のみ。


 ついでに立ち寄った上本町のT書店では、久しぶりだったためか、ついつい買い過ぎてしまいました。
澁澤龍彦美術論集『イコノエロティシズム』(河出書房新社、03年1月、900円)→家に帰って、最近新刊で買っていた河出文庫の『世紀末画廊』と内容が重複していたのが分かりがっくり。
ドミニク・ボナ川瀬武夫・北村喜久子訳『黒い瞳のエロス―ベル・エポックの三姉妹』(筑摩書房、93年11月、500円)→表紙がとれた裸本のため格安だが、表紙のない方が格調高い。柄澤齊の銅版画。
堀口大學譯詩集『月下の一群』(新潮文庫、昭和40年3月、150円)→昔持っていたはずだが見当たらなくなっていたので。
阿部代里子『摩訶不思議生物型録(まかふしぎいきものかたろぐ)』(木耳社、06年8月、300円)→たしかに摩訶不思議な存在感のある造型。
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 別の日に行ったいつもの堺筋本町T書店では下記1冊のみ。
川崎寿彦『庭のイングランド―風景の記号学と英国近代史』(名古屋大学出版会、83年5月、780円)→これで「森」「楽園」の3冊がそろった。