たにまち月いち古書即売会ほか

 8月から9月にかけては、8月の上記古本市へ行ったほか、もっぱらオークションで購入しました。たにまち月一古書即売会は、阪神西宮で呑み会があったついでに立ち寄ったものです。
 いつもの矢野書房で、下記2冊。
杉山平一『戦後関西詩壇回想』(思潮社、03年2月、1000円)
安達正勝『フランス反骨変人列伝』(集英社新書、06年4月、200円)
 古本横丁で、
古井由吉『ゆらぐ玉の緒』(新潮社、17年2月、300円)→タイトルどおりゆらゆら幽明境をさ迷うような文体がいい。
  

 このところ河原枇杷男の俳句の全容が読みたいと、句集を検索してあまりの高値に手を出せないまま過ごしておりましたが、ある日、ネットで河原枇杷男論のようなものが掲載されているのを見つけ、そこで『現代俳句全集五』に入っているのを知り、ちょうどオークションに出ていたのですぐさま入札しました。『烏宙論』、『密』、『閻浮提考』、『流灌頂』と、『流灌頂』以降の250句が、自作ノート、吉岡実による「枇杷男の美学」とともに収められています。さっと目を通しただけですが、どれもこれも私好み。
『現代俳句全集 五』(立風書房、78年1月、500円)

 今読んでいるフレデリック・トリスタンがあまりにも面白いので、今年読んで気に入ったノエル・ドゥヴォーなどと併せて5冊を発作的に発注していましたが、9月12日に発注したのに、そのうちの2冊がもう届きました。船便のはずなのにどうしてこんなに早いのか。
Frédérick Tristan『HISTOIRE SERIEUSE ET DROLATIQUE DE L’HOMME SANS NOM』(Balland、80年1月?、1170円)→バロニアンの『フランス幻想文学パノラマ』で、千夜一夜物語の西洋版と紹介されていたので。
GEORGES-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『À cause de l’éternité』(Grasset、21年1月、2466円)→ほぼ最新作ということで発注してみたら、とんでもない長編だった。700頁もある。
  

 江間章子の詩集『タンポポの呪詛』を探していますが、まだ入手できておりません。代わりに回顧エッセイを買いました。
江間章子『詩の宴 わが人生』(影書房、95年4月、300円)

 その他は、 
青木正美『古本屋奇人伝』(東京堂出版、93年9月、500円)→昔よく行った古本屋も出ています。
河合隼雄責任編集「imago 総特集:夢」(青土社、91年11月、300円)→そのうち夢についての本を読もうと思って。
岩井寛『色と形の深層心理』(NHKブックス、昭和62年5月、110円)