年末報告―たにまち月いち古書即売会ほか

 年末に近くなると、なぜか本が買いたくなってきます。歳も考えて辛抱しようとするんですが、なかなか思うようにはいきません。

 先週、たにまち月いち古書即売会の初日の日に、たまたま甲子園で呑み会があったので、途中下車して立ち寄りました。下記4冊を購入。
前澤政雄『歌はれた蟲』(嵩山房、大正12年4月、500円)→虫が出てくる俳句が紹介されている。虫の数は60ほどもある。
イタロ・カルヴィーノ脇功訳『冬の夜ひとりの旅人が』(松籟社、81年12月、1000円)→以上2冊、矢野書房
西池冬扇『「非情」の俳句―俳句表出論における「イメージ」と「意味」』(ウエップ、16年10月、200円)→著者についてはまったく知らないが、名句の評釈があったので。出品者は覚えておらず。
柳田國男『なぞとことわざ』(講談社学術文庫、昭和51年12月、150円)→W買い。杉本梁江堂
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 オークションでは。
西條八十詩集『美しき喪失』(神谷書店、昭和4年8月、1100円)→第三詩集。なかなかしっかりした装幀。澤令花という人。
後藤信幸訳『シュペルヴィエル詩集 帆船のように』(国文社、昭和60年7月、310円)→初期の詩集。訳が優しい。
江島康子『世紀末のキリスト』(国書刊行会、02年11月、770円)→ロマン主義から世紀末デカダンにかけての文学に現われたキリスト像について書かれている。ユゴー、サンド、エルンスト・エロ、レオン・ブロワユイスマンスヴェルレーヌなど。
魯迅/増田渉訳『鑄劍』(ゆまにて、昭和50年3月、312円)
灣の会編『「灣」詩集―和田徹三追悼』(沖積舎、平成11年12月、240円)→星野徹、鈴木漠、田中清光らが追悼文を寄せている。
ジャック・フィニイ山田順子訳『夢の10セント銀貨』(ハヤカワ文庫、90年11月、220円)→昔持っていたが見当たらないので。
犬飼公之『影の古代』(桜楓社、平成3年10月、838円)→「影」を軸に古代日本文学を論じている。
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 アマゾン古書の部では、大部の本ばかり。
蔵持不三也/永澤峻/松枝到編『神話・象徴・イメージ』(原書房、03年3月、524円)→前田耕作の同僚、教え子ら13名の論文集。本が歪んでるとのことで割引してもらった。
大和岩雄『神々の考古学』(大和書房、98年2月、1173円)→古代に関するテーマを網羅している。
玉井暲/新野緑共編『〈異界〉を創造する―英米文学におけるジャンルの変奏』(英宝社、06年11月、389円)
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 今日はこれから、古本仲間の忘年会を兼ねて、今年最後の古本市に行ってきます。結果はまた来年1月の報告をお楽しみに。