また二つの古本市へ

 前回古本報告のあと、またふたつの古本市へ行きました。やや過熱気味。
ひとつは阪神百貨店の秋の阪神古書フェア。昔の職場の関係で芦屋に用事があり、帰りしなに1時間ほど立ち寄ることができました。

 矢野書房で、
荒俣宏/松岡正剛『月と幻想科学』(工作舎、79年10月、500円)→月に興味が湧いてきたので。
 寸心堂で、格安フランス書。
NOËL RICHARD『LE MOUVEMENT DÉCADENT』(NIZET、68年第一四半期、300円)→辞書代わりにするぐらいで読まないと思う。知らない名前が大勢出ている。
 出品者不明で、下記。
辻静雄対談集『プルーストと同じ食卓で』(講談社、昭和61年4月、900円)→辻邦生丸谷才一開高健小松左京山崎正和清水徹大岡信らとの対談。
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 ふたつ目は、京都百万遍の秋の古本まつりです。初日に行ってまいりましたが、この日は晴天で陽射しが強く暑いぐらい。途上の臨川書店の古書バーゲンセールではまったく収穫なく、次の吉岡書店で、下記4冊。
柳宗玄『カッパドキヤの夏』(中公文庫、94年6月、200円)
カルヴィーノ和田忠彦訳『むずかしい愛』(岩波文庫、95年4月、300円)
長野督『フランス語で日記をつけよう』(白水社、14年5月、1200円)→別に日記をつけるつもりはないが、フランス語の先生に生活報告するのに役立ちそう。
『鈴木漠詩集』(思潮社、01年2月、500円)→なぜか持ってなかった(と思う)。塚本邦雄清水哲男が作品論・詩人論を書いている。
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 本会場に入って、いつもの通りキクオ書店へ直行。3冊550円(1冊なら220円)コーナーで、下記4冊。とにかく安い。あと2冊がなかなか見つからず断念。昔なら何か買っていたところですが。
E・R・クルティウス生松敬三訳『読書日記』(みすず書房、92年10月、183円)
石田幹之助著作集1 大川端の思ひ出』(六興出版、85年10月、183円)
久米博訳『エリアーデ著作集第一巻 太陽と天空神』(せりか書房、77年8月、184円)
Jacqueline Lafargue『VICTOR HUGO dessins et lavis』(Hervas、83年第二四半期、220円)→大判の画集。この本がこの日最大の収穫か。
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 あとは小亀屋というところで、次の一冊を買ったのみ。
森口多里『美的文化』(東京堂昭和17年8月、500円)→美術随筆集。「空想と表現形式の時代的感覚」、「絵画の韻律」、「嬌態の女神像」、「キリストの顔の変遷」、「ノートル・ダームの怪影」、「卍の源流」など面白そう。
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 本が重くなったこともあり、12時過ぎ早々に退散。これまでこんなに早く帰ったことがない。いよいよ歳か。


 オークションでは、
大林信爾編/橋閒石『「奥の細道歌仙」評釈』(沖積舎、平成8年7月、700円)
イタロ・カルヴィーノ和田忠彦訳『遠ざかる家』(松籟社、88年4月、450円)
ユリイカ 特集:中国幻想綺譚』(青土社、03年1月、500円)→これも持ってなかったようだ。知り合いの出品者から落札。
宮下遼『無名亭の夜』(講談社、15年8月、500円)→トルコ文学者の書いた小説。宮下志朗のご子息らしい。
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