:水の都の古本展ほか

 購入が進まないせいで、ひと月近く古本報告をしておりませんでした。いよいよ加齢とともに本を買うのも慎重になってきたようです。標記の古本市は、先月下旬に大阪中之島の中央公会堂で行なわれた少し洒落た感じの古本市。下記2冊を購入。
鈴木道彦『フランス文学者の誕生―マラルメへの旅』(筑摩書房、14年10月、2000円)→自らも仏文学者の鈴木道彦が父鈴木信太郎について書いた本。面白い裏話がいろいろありそうだ。
荒俣宏編『妖怪・怪物』(平凡社、89年7月、700円)→東洋文庫の中から、妖怪・怪物に関する文章を精選したアンソロジー。幻獣も出てくるかと思い。
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 これからは、量より質を心掛けて、日本では手に入りにくいフランス書を少しずつ購入しようと考えています。その第一弾として2冊をネットで発注し、うち1冊が3週間ほどで届きました。
ÉMILE HENRIOT『AVENTURES DE SYLVAIN DUTOUR CONTÉES PAR LUI-MÊME』(PLON、1933年、1237円)→価格は送料込みなので本自体はとても安い。エミール・アンリオはアンリ・ド・レニエの弟子筋にあたる作家で、以前読んだ『Le diable À L’HÔTEL ou les plaisirs imaginaires(ホテルにいる悪魔―夢見る喜び)』がとても面白かったので。

 オークションでは、同じ雑誌のバックナンバーを4冊。
「流域 12号」(青山社、昭和58年9月、300円)
「流域 13号」(青山社、昭和59年1月、300円)→「吉江喬松とEdelweiss」が面白そう。
「流域 23号」(青山社、昭和63年2月、700円)→「見出された顔―ロートレアモンの肖像写真」、「『旧詩帖』詩篇註解」、「アンナ・ド・ノアイユ(Ⅱ)」。
「流域 24号」(青山社、昭和63年7月、300円)→吉田城「イメージの狩人、澁澤龍彦」が読みたかった。

 オークションで落札できなかった本がネットに出ていたので発注。
佐藤至子『妖術使いの物語』(国書刊行会、09年9月、880円)→一対一の妖術合戦というのに昔から興味があった。隠形、飛行、分身、蝦蟇、蜘蛛等いろんな術を繰りひろげる日本の妖術使いについて書いている。