: ジョン・マーティン研究書ほか

 今回は美術の分野で二冊収穫がありました。ひとつは標記の本をオークションで。昔、ジョン・マーティンの壮大な絵に惹かれて、画集がないかと探していた時期がありました。トレヴィル刊の画集を手に入れただけでしたので、英語の本だが嬉しい。もちろん絵もたくさん収められている(カラー8点、モノクロ165点)。
William Feaver『THE ART OF JOHN MARTIN』(Oxford University Press、75年、1601円)

 もうひとつもオークションで偶然見つけた下記の雑誌。こんな特集があったのは知らなんだ。藤澤衞彦、岡本一平らによる「怪奇藝術座談會」や「支那畫の怪異」、「グロテスクな繪」などの評論、絵もいくつか掲載されているが如何せん画質が悪い。
「アトリヱ 怪奇畫號」(アトリヱ社、昭和4年8月、1000円)

 オークションでは他に下記二冊。
西條八十抒情詩集『恋のくさり』(講談社、昭和52年5月、510円)→以前買った『愛の帆船』の姉妹編。
Charles Baudelaire山内義雄編註『Les Fleurs du Mal』(第三書房、昭和23年11月、300円)→大学の語学のテキスト。山内義雄の註釈がどんなか知りたかった。
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 古本屋での購入本は、
 大和郡山へ盆梅展を見に行った時、JR大和郡山駅前の「笑福堂」という古本屋で。JR大和郡山駅前に古本屋があるのは知っていましたが、初めて入りました。私にしてはちょっと高めでしたが、記念に一冊。日本オリジナル幻獣?河童の本。
大野桂『河童の研究』(三一書房、94年11月、1000円)
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 2月からボランティアで奈良日仏協会の事務をお手伝いすることになりました。ちょっとだけ忙しくなるかもしれません。会合に出かけたついでに、小西さくら通りのフジケイ堂にて。
佐藤勇夫『英詩と日本詩人』(北星堂書店、昭和50年12月、108円)→書き込みがあったので安い。前の持ち主がおそらくこの本を授業のテキストに使っていた女学生らしいので許そう。佐藤勇夫は福田陸太郎矢野峰人の教え子のようだ。英詩のテキストとその明治大正期の翻訳、さらにその詩から影響を受けたらしき詩を掲載。註釈・論評は少ないが、資料として面白そう。

 散歩の途中近所のBOOK-OFFにて。杉山二郎を読んで以来の気になるテーマ。
松本清張『カミと青銅の迷路―清張通史3』(講談社文庫、昭和62年11月、108円)
松本清張『空白の世紀―清張通史2』(講談社文庫、昭和61年12月、108円)