:下鴨納涼古本まつりと阪神夏の古書ノ市

 本日は、酷暑のなか、下鴨古本まつりの初日に行ってまいりました。歳とともに徐々に買う意欲も減退し、収穫らしきものも少なくなってきました。ここ数年で最少の購入点数となりました。

 10時オープンの30分前に会場に到着。場内をうろうろしビニールのカバーで本の背表紙が見える棚を見て回りました。オープン後しばらくは一冊も買えず焦りましたが、H書房の三冊500円均一棚でようやく下記を購入。
齋藤昌三編訳『定本阿奈遠可志』(那須書房、昭和38年2月、166円)
町田徳之助『隠蔽の幻惑―ヨーロッパ的知の行方』(朝日出版社、昭和56年1月、167円)→前半難しそうだったが、後半ボードレールリラダンシュペルヴィエルブランショなどの名前が散見されたので。
岸野雄三他『世界風俗じてんⅣ』(三省堂、167円)

 これも無理やり買ったという感が否めません。


 次に隣のI古本店にて。
佐々木涼子『ロマネスク誕生―プルーストの文学をめぐる七章』(芸立出版、91年5月、200円)→古本市では必ず見かける本。W買いの恐れあり。

 その後矢継ぎ早に下記を購入。
嶋岡晨『イメージ比喩』(飯塚書店、96年6月、200円)→嶋岡晨が俳句について書いた本。
田辺保『ケルトの森・ブロセリアンド』(青土社、98年4月、200円)
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 古本仲間と昼食の後、一軒目のI書店にて。
金沢百枝『ロマネスク革命』(新潮選書、15年8月、700円)→見たことのなかった本。
 その後、3時半までうろつきましたが、結局買ったのは下記2冊のみ。
バーナード・フィッシュマン山田順子訳『自転車で月へ行った男』(ハヤカワ文庫、昭和55年4月、300円)→最近自転車によく乗るので、どうやって月へ行くのかと思い。
ボオドレエル渡辺兼直訳『悪の華―レオ・フェレの作曲しかつ自から歌へる12の詩篇』(編集工房遊、07年9月、300円)→とにかく『悪の華』であれば買うことにしている。
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 結局、9冊のみとなりました。


 昨日は、阪神百貨店の古本市に初日朝の1時間だけ覗いて来ました。ニューウェーブの若手の古本屋が集まっていて、品ぞろえはなかなか魅力的です。でも値段が少々高い。そのなかで、比較的安価なものを購入。
ギイ・ミショー田中成和訳『ステファヌ・マラルメ』(水声社、93年3月、800円)
有鴇秀記『眠りの門』(澪標、12年9月、500円)→言葉づかいは粗雑で若書きの抽象的な観念には辟易するが、幻妖に引込む勢いがあったので。
JEAN MARIGNY『Sang pour sang―le réveil des vampires』(Gallimard、93年1月、300円)→写真図版が面白そうだったので買ったが、家に帰ってよく見たら、創元社の「知の再発見双書」で翻訳が出ていた。
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 オークションでは下記。
HENRI DE RÉGNIER『Les Bonheurs perdus』(MERCURE DE FRANCE、1924年2月、3300円)→珍しく着脱ができるルリュール風の外カバーがついていた。
下村寅太郎『西東心景』(北洋社、77年10月、10円)→安く入札したので、まさか落ちないだろうと思っていたら落札してしまった。
入矢義高短篇集『空花集』(思文閣出版、平成4年10月、600円)→これも初めて見る本。
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