:京都市勧業館春の古書大即売会ほか

 春は古本の季節。四天王寺に続いて勧業館に行ってまいりました。初日は二日酔いだったので、二日目。平日にもかかわらず、開場前には長蛇の列ができていました。この辺が京都と大阪の違いか。いつも同じ店で購入することが多いので、あらかじめその店をリストアップし、そこから順番にまわりました。まず、お目当てのY書店にて、
東雅夫/下楠昌哉責任編集『幻想と怪奇の英文学』(春風社、14年4月、1620円)
アンヌ・ボケル/エティエンヌ・ケルン石橋正孝訳『罵倒文学史―19世紀フランス作家の噂の真相』(東洋書林、11年1月、1620円)→最近こういった下世話な話が気に入っている。
///

 次に、K書店にて、高山宏荒俣宏田中優子との対談集。
高山宏編『江戸の切口』(丸善、平成6年6月、756円)

 二日目のせいか、ぶらぶらまわっても収穫なし。仕方なく、昼食でいったん会場を出る。時間がもったいないので近くのコンビニでパンとジュース。午後の部では200円均一という最安値の店を発見。そのH書林にて。レジの人もその安さに驚いておりました。
矢野文夫/長谷川玖一『ボオドレエル研究』(叢文閣、昭和9年8月、208円)

 O堂にてパリもの二冊。
高橋邦太郎『花のパリへ少年使節―慶応三年パリ万国博奮闘記』(三修社、80年2月、864円)
久野収『日本遠近―ふだん着のパリ遊記』(朝日選書、432円)

 S書院で、最近連続して読んでいる象徴主義に関する本。
アルベール=マリ・シュミット清水茂/窪田般彌訳『象徴主義マラルメからシュールレアリスムまで』(文庫クセジュ、92年6月、540円)


 不覚にも朝は気づきませんでしたが、帰り際に別入口で100円均一コーナーがあることを発見。チラシに書いてなければ、まったくアナウンスもなかったのは解せません。本会場の値付けの高さに辟易していたので、思わずたくさん買い込んでしまいました。
「『仏文研究』吉田城先生追悼特別号」(京都大学フランス語学フランス文学会、06年6月、100円)→内田樹と吉田城が日比谷高校の同学年とは知らなんだ。
高村象平『回想のリューベック』(筑摩書房、昭和55年7月、100円)
阮攸著小松清譯『金雲翹』(東寶、昭和17年7月、100円)→ベトナムの国民文学。仏訳からの重訳。
鈴木成高『ヨーロッパの成立』(筑摩書房、昭和22年9月、100円)
フエレンツ・モルナアル鈴木善太郎譯『お互に愛したら』(第一書房昭和4年4月、100円)→箱はほとんど形を残してなかったが挿絵が気に入って。
プーシキン神西清譯『荘園ものがたり』(世界文學社、昭和23年4月、100円)→『ドゥブローフスキイ綺譚』(角川文庫)とほとんど重複。
ジョルジュ・サンド畠中敏郎譯『ジェルマンの戀』(養徳社、奥付なし、100円)
///

 昨日、大阪で飲み会の途上、難波のT書店に立ち寄り。
ウィリアム・アンダーソン板倉克子訳『グリーンマンヨーロッパ史を生きぬいた森のシンボル』(河出書房新社、98年3月、1058円)