:四天王寺仮宮殿ふるほん祭り他

 2月初旬、大阪四天王寺で新たな古本祭が開催されるというので、いそいそと出かけました。はじめての企画ということで期待しておりましたが、冬なので野外は寒いと考えたのか、バラック状の建物のなか狭い空間に本をぎゅうぎゅうと押し込んだ感じで、通路も狭く、客同士が険悪になりそうな雰囲気でした。1時間ばかりで見終わり、結局買ったのは下記のみ。
小泉八雲/平井呈一訳『仏領西インドの二年間』上・下(恒文社、76年3月、2冊で1000円)→マルティニーク諸島の伝説を紹介した滞在記(ゾンビの話もある)と、そこでの見聞をもとにしたハーンの小説2作品が収められている。
///

 会場近くのI文庫へは、毎回四天王寺の古本祭の時に立ち寄ることにしていて、いつも収穫があります。この日も、100円均一の棚で2冊。
内田愃『素描集―言葉による20のデッサン』(現代文学刊行会、昭和59年5月、100円)→すでに所持していたが、あまりにも安かったので意図的にW買い。結果、持っていた本よりも状態が良かったので正解。
ユリイカ 特集:ジョン・バース」(青土社、81年4月、100円)


 先日、会社OB麻雀会のついでに、恒例の堺筋本町T書店に立ち寄り。ここもいつも安い。
真鍋呉夫『飛ぶ男』(東京新聞出版局、昭和54年2月、162円)→これは持ってなかったし、こんな本が出ているのは知らなかった。
パトリック・ブランシュ見目誠訳『柳軽やかなり―自選句集』(未知谷、97年8月、162円)→フランス人のフランス語俳句集。
荒俣宏ほか『バロックの愉しみ』(筑摩書房、87年7月、842円)→種村季弘荒俣宏池内紀鶴岡真弓沼野充義など錚々たるメンバーが執筆。
///

 オークションでは、
伊藤海彦『青雀集』(思潮社、95年7月、1000円)→自然の息遣いに溢れた四行詩を集めている。タイトルが左下隅に小さな茶色の活字で印刷されているのがとても洒落ている。

 ネットでは、
種村季弘対談集『異界幻想』(青土社、02年3月、1343円)→全頁にわたるマーカー塗りつぶしのひどい書き込みで愕然とした。だが出品者の説明をもう一度注意して読んでみると、書き込み多しと書いてあったので、文句は言えない(が神経を疑う)。