:年末から新年の買い物

 速いもので、もう一月も半ばを過ぎてしまいました。報告が遅くなりましたが、昨年末、H百貨店の年末恒例の古本市に行きました。ここは値付けが少々高くて手が出ず、お付き合い程度になりました。
エーバーハルト・ロータース金森誠也訳『E.T.A.ホフマンの世界―生涯と作品』(吉夏社、00年12月、1500円)→ベルゲングリューンの評伝がつまらなかったので、これに期待。
諸星大二郎『諸怪志異(一) 異界録』(双葉文庫、07年1月、300円)
諸星大二郎『諸怪志異(二) 壺中天』(双葉文庫、07年1月、300円)→昔、水木しげるつげ義春諸星大二郎など漫画本を全部売り払ってしまい、現在一冊も持っていない。この二冊は面白そうだったので。

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 新年初買いは、奈良で講演会を聞きに行った折、少し時間があったので、もちいどの商店街のF堂に立ち寄り、
大塚幸男『フランス文學随攷』(あけぼの社、昭和21年7月、378円)→著者の処女出版。『現代フランス文学論攷』と一部重なっているが、他に「来朝したクロード・ファレール」「佛文學に於ける『異国趣味』の展開」など面白そうなのがたくさんある。
天沼春樹『水に棲む猫』(パロル舎、96年8月、216円)→先日読んだ『猫町∞』が面白かった。
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 大阪で会社OB麻雀会のついでに、行きは堺筋本町T書店にて、
陳舜臣聊斎志異考―中国の妖怪談義』(中公文庫、97年8月、162円)→単行本で所持していた。今年初のW買い。
帰りは難波のT書店にて、宴会の後の酔っ払った勢いで、
長谷川櫂『海と竪琴』(花神社、平成22年4月、734円)→平井照敏石田波郷飯田龍太などの俳人が7人取りあげられている。
パディ・キッチン早乙女忠訳『詩人たちのロンドン』(朝日イブニングニュース社、83年8月、734円)→詩人たちの足跡をロンドンの町にたどる楽しそうな読物。詩の引用がちりばめられ挿絵や写真も豊富。
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 自転車散歩の途中、生駒のK文庫に立ち寄り、
篠原資明『心にひびく短詩の世界』(講談社現代新書、96年11月、300円)→短詩というのが気に入って。
渡邊十絲子『今を生きるための現代詩』(講談社現代新書、13年5月、380円)→一昨年?の「現代詩年鑑」で話題になっていた。

 近所の新古書店Bにて、高校の頃部分的に読まされあまり印象のよくなかった作品ですが、最近の随想マイブームの流れで、
西尾実・安良岡康作校注『新訂 徒然草』(岩波文庫、03年8月、81円)→なんと109刷、大ベストセラーではないか。

 オークションでは、
荒川紘『古代日本人の宇宙観』(海鳴社、81年10月、342円)→最近の古代日本史マイブームの流れで。
ジョン・バース『金曜日の本』(晶文社、90年1月、400円)→講演やシンポジウムの発言をまとめたもの。枠物語について『千夜一夜物語』や『カターサリットサーガラ』などを取り上げて論じているようだ。
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 今年もまずまずのスタートを切ることができました。