10月末にフランス南西部へ行った時に出会った奇怪な図像をご紹介します。もともと中世ロマネスク彫刻を見がてらボルドーでワインを飲もうという魂胆の旅行なので、教会彫刻が中心です。
トゥールーズでは、あちこちの本で紹介されていたサン・セルナン教会にまず足を運びました。日曜日で教会のまわりでは蚤の市が開かれていて、古本の店もありましたが眼もくれず。セルナン教会南側のタンパンの彫り物は、修復したのかレプリカに置き換えたのか知りませんが、とてもいい状態で保存されていました。バルトルシャイティスの『異形のロマネスク』の中で紹介されていた図像もあるはずですが、覚えていないのでどれか分かりませんでした。
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トゥールーズではほかに、オーギュスタン美術館が柱頭彫刻を間近に見られるように展示していて、柱頭彫刻ファンにはたまらない空間になっています。林立する柱を縫ってうろうろと彷徨いました。
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トゥールーズから少し足を延ばして、エミール・マールの『ヨーロッパのキリスト教美術』の冒頭にも紹介されていたモアサックのサン・ピエール修道院へ行きました。列車に乗るときホームを間違えてもう少しで乗り遅れそうになったり、駅から何人もの人に道を教えてもらいながらようやくたどり着き、遠くにタンパンが見えてきた時は涙が出そうになりました(帰りには列車が来ないという大変なトラブルに見舞われましたが)。
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上はタンパンの一部と柱、次は回廊の柱頭彫刻。
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カルカソンヌの巨大な城壁も見に行きました。
これはカルボンヌ門の外にあったカルカ姫の像で、カルカソンヌの語源はこの姫が鐘を鳴らした(ソンヌ)ところから来たそうです。城中にはガーゴイルが展示されていました。
ボルドーではアキテーヌ博物館がすばらしく、古代から中世の遺物が集められていました。通常展示は無料。鬼のようなのもいる。
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日本へ帰る前にパリで泊まりましたが、ルーブルの隣の装飾美術館で「トロンプロイユ(騙し絵)展」が行なわれているのを知り行ってみました。トロンプロイユ展は規模も小さく期待外れでしたが、通常展示は充実しておりました。これはトロンプロイユ展の作品、どこかで見たことがある骸骨の絵。
通常展示の奇怪な像。
これはグロテスク文様とグロテスク文様を立体にした椅子。
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