:京都の古本屋めぐりで山本善行さん、林哲夫さんとお話しする。

 先週は、京都での友人との月例の卓球会(「卓球王者決定戦」が正式名称、二人だけだが)のついでに、朝から出発して久しぶりに京都の古本屋をまわりました。


 出町柳から、Z堂(休み)へ寄り道をして、百万遍Y書店(収穫なし)、お昼にS館の黒いラーメンの後、Y書店支店で、
賀陽亜希子編訳『フランス詩人によるパリ小事典』(白鳳社、02年5月、500円)→パリに関連した詩のアンソロジー
剣持武彦『日本近代詩考―比較文学への試み』(教育出版センター、昭和50年9月、300円)→明治大正の日本詩人(井上哲次郎、武島羽衣、北原白秋三木露風ら)と海外詩人(スコット、ゲーテバイロンら)を比較しながら論じている。
の二冊。
///

 その隣のフランス図書輸入代理店G書房へ入ったところ、「ここにはフランス語の本しかありませんよ」「フランス語の小説はありますか」「ここは政治経済が中心です」とけんもほろろに追い出され、その先のI書店へ。昔より品ぞろえが充実しているような気がしました。ここで、
カルコ井上勇訳『巴里芸術家放浪記』(講談社文芸文庫、600円)→戦前の本で持っているような気がしたが我が家にはなかった。
黒川博行『ぎゃんぶる考現学―麻雀放蕩記』(徳間文庫、03年10月、200円)→麻雀小説はかなり読んだがこれは新しい。
の二冊。
///

 銀閣寺道の方へ歩いて、Z堂で山本善行さんといろいろお話をしました。古本の置場所、W買い、プラハの古本屋、大阪圭吉、雑誌「幻影城」、菱山修三、前川道介のことなど。ご主人の著書『定本 古本泣き笑い日記』と対談集『古本屋めぐりが楽しくなる新・文學入門』の新刊二冊と、
玉村豊男『パリ旅の雑学ノート2冊目―レストラン・ホテル・ショッピング』(新潮文庫、100円)→読んだ本だが念のため
阿部良雄『若いヨーロッパ―パリ留学記』(中公文庫、昭和54年5月、300円)→同じ本が三冊あったがさすがに同じ値段だった。
の二冊を購入。(ここまでずっと二冊単位で進行)
///

 次にバスに乗って四条河原町の「メリーゴーランド」という所で開かれていた林哲夫さんの「パリの古本屋」展へ行き、そこで林哲夫さんにご挨拶して昨年の私のパリ古本ツアーの話をしました。展示されている古本屋を見てもほとんど覚えておりませんでした。行ったのか行かなかったのかも分からず何とも情けない。林さんの所持本を売っているコーナーがあり、そこで、
杉山平一『詩のこころ・美のかたち』(講談社現代新書、80年4月、300円)
を購入。

 その後友人と卓球、先斗町で鴨川を眺めながらお酒を飲み、ついでジャズバー、ロックバーのハシゴ、となかなか有意義な一日となりました。


 ネットでは、
高橋邦太郎『「蜻蛉集」考』(共立女子大学、昭和41年11月、1000円)→ジュディット・ゴーチェによる短歌の仏訳本について書かれた本。原文と翻訳が対照されている。
JOHN WILTON-ELY編Michael Callum訳『PIRANÈSE LES VUES DE ROME LES PRISONS』(Arts et Métiers Graphiques、1979年10月、2150円)→ピラネージ画集、英語の本の仏訳版。『廃墟』本を読んだ余韻を味わうために。
と珍しい本を買うことができました。

 そのほか古本屋では、いつもの堺筋本町T書店で、
梅津忠雄『まぼろしのロルシュ―ヨーロッパ建築探訪』(日本基督教団出版局、83年4月、680円)→文章が読みやすそうで雰囲気有
泉邦寿『フランス語、意味の散策―日・仏表現の比較』(大修館書店、89年4月、680円)
///

 近所の新古書店Bにて、
辻静雄『ワインの本』(新潮文庫、平成10年5月、400円)


 林さんがご自身のブログに「古本ときどき音楽」のことを紹介してくださったら、土、日はアクセス数が普段の三倍以上に増えました。深謝。