ブルッフはこの4、5年よく聴いていますが、とくに最近は、この二つのCDをよく聴きます。
ブルッフは同じ時期の作曲家ブラームスと比べるとあまり有名でなく、演奏されるのもヴァイオリン協奏曲第1番がほとんどで、次にコル・ニドライ、スコットランド幻想曲ぐらいだと思いますが、もっと評価されてよい作曲家と思います。少なくとも私はブラームスより好きです。
ヴァイオリン協奏曲は3曲とも素晴らしいし、コル・ニドライは世界の名曲ベストテンに入れてもよいぐらいの名曲です。スコットランド幻想曲をはじめとする弦楽とオーケストラのための曲にもよいものがたくさんあります。
室内楽も弦楽四重奏、五重奏、八重奏、ピアノ三重奏、ピアノ五重奏などいろいろありますが、なかでも弦楽四重奏曲とピアノ五重奏曲がとくに好きです。
2曲の弦楽四重奏はブルッフらしい甘美なフレーズとドイツらしい厳しい表情の早いパッセージがバランスよく構成されていて、とても20才頃に作曲したとは思えないほど完成されています。とくに第一番の2楽章、3楽章はおすすめです。
ピアノ五重奏もピアノが入ることによって軽やかな味わいが増しています。1楽章、2楽章はとくに美しく、2楽章のメロディーにはなぜか1920年代のコンチネンタルタンゴを思わせるような盛り上がりがあります。
合唱曲は未聴ですが、合唱曲で評価が高いそうなので、期待が持てます。しばらくブルッフから離れられそうにありません。